いいなぁ。
書籍『あるがままに』(著者:笠智衆 ほか)読了。
笠智衆さんが、1992年に、米寿記念で出版された最後の著書。
本書出版の翌年1993年に、逝去。
前半は笠智衆さん執筆の思い出話。
後半は笠智衆さんとゆかりのある方々24名による笠智衆さんとの思い出話集。
さらに多角的に笠智衆さんを垣間見ることができました。
感想です。
これまでの2冊の著書『小津安二郎先生の思い出』と『俳優になろうか』は、笠智衆さんご自身の執筆。
【感想】「小津安二郎先生の思い出」(著者:笠智衆) 感想:書籍『俳優になろうか』(著者:笠智衆)3冊目の本書も、前半は笠智衆さんご自身の執筆での思い出話ですが、
後半は、笠智衆さんとご縁のあった24名による笠智衆さんとの思い出話集です。
これが、本書の独自な点です。
1904年(明治37年)生まれの笠智衆さん。
1925年(大正14年)に、松竹キネマ蒲田撮影所・俳優研究所第一期の研究生となり、同年、撮影所の正社員となって、俳優業を開始。
その後、六十数年で、350本以上の映画やテレビドラマに出演。
大正、昭和、平成の3時代での笠智衆さんの俳優人生は、まさに、日本映画史。
またまたこんなことになってしまいました。ものを書いたり、話したりするのは、僕のいちばん不得手なことと思っていたのですが・・・・・・。
書籍『あるがままに』あとがき
編集部の佐藤良和さんがぶ厚い資料を持っておいでになり、
「笠さんの役者人生は、そのまま日本の映画史に通じます。笠さんの思い出と同時代を生きた人々の証言で綴れば、もうひとつの違った側面からの”日本映画の本”がやれるのでは・・・・・・」
とのおだてに、ついついその気になってしまったのです。
笠智衆さんの思い出と、笠智衆さんと同時代を生きた24名の皆さんの証言。
三宅邦子さん
杉村春子さん
大庭秀雄さん
山内明さん
川又昂さん
津島恵子さん
三國連太郎さん
津川雅彦さん
岩下志麻さん
倍賞千恵子さん
吉永小百合さん
岡本喜八さん
中井貴一さん
井川比佐志さん
熊井啓さん
淀川長治さん
山田太一さん
倉本聰さん
川本三郎さん
山田洋次さん
山内静夫さん
田山力哉さん
佐藤忠男さん
貴重な思い出話、逸話の数々。
読み入ります。
笠智衆さんを多角的に垣間見ることができました。
貴重な一冊です。
笠智衆さん、やはり好きな俳優さんだなぁ。