今夜は池袋で朗読劇を観劇しました。東京ストーリーテラーによる朗読劇、役者の話芸②「三編の様々な結末」です。4年前の2013年に番外公演として開催された朗読劇の第2弾です。今回も前回と同様3作品。しかも新作です。3作品それぞれ切ない物語でした。しかし、ただ切ないだけではない様々な結末を描く物語。脚本・演出・役者の皆さんの朗読、電子ピアノの生演奏でのBGM、どれもお見事でした。
池袋駅東口に到着
池袋に到着です。夜の池袋は人・人・人でにぎわっていました。
シアターKASSAIまでの公園でのら猫に会いました
シアターKASSAIへの道すがらにある公園で、のら猫を見かけました。ずっと背中を向けられましたが、逃げもせずずっと座っていました。
劇場へ歩きます。
シアターKASSAIに到着
シアターKASSAIに到着しました。
仕事が終わって、せわしなく電車を乗りついで、歩いてやっとこさ着いたとはいえ、なんちゅう顔。。(笑)
開演19:10です。
10分前の到着でした。
いつもの久間さんの前説。
この時間が、いよいよ始まるなあ。。と心を暖めてくれます。
3作品の物語と感想
対の人形
身寄りの無い貧しい老人達が、静かに人生の終焉を迎える老人ホーム。二ヶ月前に此処に入園した老婆、房代の死期も、すぐそこに迫っていた。痩せた身体をベッドに横たえ、消え入りそうな声で、老婆は言った。「房代って言うのはね、私の本当の名前じゃないの」やり直すことの出来ない人生、誰にも話すことの無かった幼い日の出来事。長い旅路の終わりに、老婆に訪れた小さな奇跡の物語。
出典)演劇集団・東京ストーリーテラー公式サイト
「対の人形」高橋典幸の感想
システム
田舎道を走るバスの振動に揺られ、少しだけまどろんでしまった翔太、目を覚ますと、そこは見知らぬ部屋の中だった。しかもその部屋には、バスに乗っていた他の乗客達の姿も…。不思議なことに、彼らも翔太同様、移動している間のことは何も憶えていないという。そして、動揺する翔太達の前に、突然現れる男。男は、「これはちょっとしたシステムの誤作動で」と奇妙な説明を始める。内気で心優しい青年翔太が遭遇する、不思議な真夏の出会いの物語。
出典)演劇集団・東京ストーリーテラー公式サイト
「システム」高橋典幸の感想
杉山さん
夏休み、中学生だった私の生活に、杉山さんは突然現れた。何の前触れも無く、この上なく理不尽に、私の人生に割り込んできた。母の突然の再婚で、杉山さんというそのおじさんが、私の父親になるという。杉山さんが来ていたポロシャツは、よくスーパーの衣料品売り場で見かける、おじさん用のそれだった。よろしくねと笑顔で話しかけてきた杉山さんの手は、爪の端に黒い垢が見えた。その話し方、その声も、私は好きになれなかった。何より私はまだ、十四歳の女子中学生だったのだ。その日から、杉山さんと私の長いバトルが始まった
出典)演劇集団・東京ストーリーテラー公式サイト
「杉山さん」高橋典幸の感想
役者の話芸②「三編の様々な結末」3作品を味わっての感想
東京ストーリーテラーの舞台は、私にとっては日々の生活でふと忘れかけている大切なコト、大切なヒトを思いださせてくれる時間になることが多いです。
それを押し付けがましくなく、丁寧な物語と演出と役者さんの体現で教えてくれます。そんな時間を過ごせる大切な時間です。
今回の3作品。どれも正直、切ない物語でした。取り返しのつかない後悔ともうやり直すことのできないあきらめ、葛藤。その中でもその時々に考えて決めた選択で生き続けていこうとする人々。3作品の様々な結末。今回はどれも余韻をもって終わり、その後の物語は観客に委ねる感じでした。今回、このスタイルは心地よかったです。
朗読劇、お見事でした。
疲れた難しい顔で会場入りした私ですが、観劇後にすこしだけ優しい気持ちになる朗読劇でした。
公園でのら猫に再会
帰り道に再び公演に立ち寄ると、さきほど会ったのら猫がいました。近寄ると、なんと、のら猫もこちらに向かって歩いてきて私の足にすりよってきました。
私は、動物を遠くから眺めるのは好きなのですが、動物を触ることは苦手ですので、驚きました。かわいいものですね。
上質な朗読劇を観劇した池袋の夜。いい一夜でした。
関連外部リンク
参考
劇作家 久間勝彦 上演台本 Kindle版amazon
参考
次回公演演劇集団・東京ストーリーテラー公式サイト
参考
TsT通信演劇集団・東京ストーリーテラーのblog
参考
三編の様々な結末CoRich舞台芸術!
参考
アクセスシアターKASSAI
地図 | シアターKASSAI